とらドラ10!

とらドラ!を読み始めたのがちょうど昨年の4月。ラブコメって基本的に苦手というか食わず嫌いだったのだけど、読み終わってわき上がってきた感想は「なんでもっと早く読んでいなかったんだ!」というもの。ラブコメって萌え萌えした女の子がいつの間にか主人公囲んでハーレム形成みたいな展開ばかりだと思ってたし……。しかし、『とらドラ!』はそんな偏見を物の見事に吹き飛ばしいてくれました。や、『とらドラ!』はもの凄くど真ん中直球でライトノベル的なラブでコメディーなんですよ? でも、そこが気に入ったのです。主人公の高須竜児がまず気に入った。櫛枝さんも北村も担任の恋ケ窪ゆり(29)も気に入った。そしてなにより、逢坂大河が気に入った! 萌えたとかじゃない。気に入ったのだ。そんなこんなで既刊を買えるだけ買って、読めるだけ読んで、あとはコンスタンスに発売される新刊を待ち望んでました。そして気がついたらアニメ化! これがまた、えらく出来がいい。そうのこうので、え?これラストどうなるのと思い始めたら、なんと最終回前に再収監が発売されるというではないですか。こんな理想的なメディアミックスもそうそうないですよ。
そんなこんなで読みましたよ完結編。何度も泣かされましたよ竹宮先生。物語はもう止まらないと思いきや、最後の的である"現実"を前に竜児はきちんとブレーキかけて立ち止まって正々堂々戦いを挑む。だからこその「みんな幸せ」、だからこその最後の笑顔。ああもう、思い出しただけで泣けてくる! 北村、櫛枝、amichan、その他2-Cの面々。そして、ゆりちゃんの「担任です!」最後に口絵を見直して思うことはただひとつ。「みんな幸せ」
追記:そうそう、最初に書いたけれどちょうど4月に読み始めて1年かけて3月に読み終わったんだよなあ。ちょっと感慨深い。
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