“文学少女”と神に臨む作家 (上)
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/04/28
- メディア: 文庫
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2月。文芸部の放課後の時間は、今も穏やかに流れていた。けれど、遠子の卒業の日は迫っており、次第に彼女は別れをほのめかし始める。そして――。
突然の、「文学少女」の裏切りの言葉。愕然とする心葉を、さらに流人の言葉が翻弄する。「天野遠子は、消えてしまう」「天野遠子を知ってください」――「文学少女」の真意とは? 心葉と遠子の物語の行く末は!?
ビター&スイート学園ミステリー、「文学少女」の物語が開幕!
“文学少女”シリーズも遂に最終章。遠子先輩が幸せになればいい……僕にもそんな風に考えていた時期がありました。ななせは所詮かませ犬だと思っていた時期がありました。最終巻はなんだかんだでみんなが幸せになれるものだと思い込んでいた時期がありました。しかし、“文学少女”シリーズがそんな甘っちょろい結末への過程を描くわけが無かったのです。登場人物が皆それぞれ心に闇を抱えたビターな物語だということを忘れていたのです。それでも最後はスイートな結末を迎えることを残酷な読者は待ち望んでいます。