タツモリ家の食卓―超生命襲来!!

先日、秋葉原で行われた第7回ライトノベルフェスティバル(LNF)に行ってきた。支倉凍砂さんのインタビューやらいろいろあったのだが、プログラムのひとつに発展形お茶会というのがあって、僕はその中の三村美衣さんの卓に参加した。なんだか方向性の分からん話し合いだったが、結論は「古橋秀之のケイオスヘキサ三部作を読め!」だった。どういう経緯かはよく覚えていないけれど。
しかし、『ブラックロッド』がブックオフでそうそう簡単に拾える物でないことは周知の事実。だけども、『タツモリ家の食卓』なんかはふとしたはずみに見かけたりするもんである。それで、本書『タツモリ家の食卓―超生命襲来!!』なのだが、あとがきを読むに古橋秀之なりに電撃文庫カラーに仕上げた作品らしい。確かにブラコンの妹も出てくるし、宇宙からやってくるのも幼女だったり皇女様だったり猫だったりするんだけれど、いかんせんずれている。ずれているというよりも中途半端だ。やってることがスペオペでも構わないが、それをライトノベルの文体で描くことには失敗しているように感じてしまう。にゅにゅにゅとした文体は面白いのに。個人的には惜しい作品。