狼と香辛料

狼と香辛料 (電撃文庫)

狼と香辛料 (電撃文庫)

行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい娘で、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃあホロ以外の何者でもない」老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンス。しかし彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑ながらも、ホロと共に旅をすることを了承した。そんな二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んでくる。近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。疑いながらもロレンスはその儲け話に乗るのだが―。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞作。

なんでもっと早く読んでいなかったんだシリーズ第1弾。週末のLNFのメインゲストの先生の作品を読んでいかないのはいかがなものかと言った理由で、ようやく買ってきた『狼と香辛料』。噂にたがわぬ面白さでしたよ! 文章は読みやすく、世界観も安定しており、なによりキャラクターの魅力が群を抜いている。これは、「このラノ」上位もアニメ化も納得。なんて偉そうなことかいてるけど、まあぶっちゃけ僕もホロに惚れました(笑)。いやあ、この可愛さは卑怯だろ。文倉十イラストが刷り込まれた状態で読み始めたわけだけれど、文中のホロの仕種を脳内再生するだけでニヤニヤが止まらない! これに小清水亜美の声が付いたアニメ版を見ていなかったなんて、なんたる落ち度。