悪魔のミカタ 2

悪魔のミカタ”として悪魔の味方をすることになった堂島コウ。「悪魔見習い」から「見習い悪魔」に昇格したアトリらとともに最初に扱うのは“マリア・ドール”消失事件で、これは郵送中の大理石の像がトラックの中から突然消失するというきわめて不可解な事件である。契約完了魔力の発生から、インヴィジブルエアという名の“知恵の実”が関係していることはわかったのだが…。インヴィジブルエアの、物体を透明に換える能力が大活躍!第8回電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞シリーズ第2弾。

大変失礼な話、昨日の1巻の感想のとおり期待せずに読んだ第2巻。あれれ?おかしいな?面白い! 当初はインヴィジブルエアという名の“知恵の実”で盗まれた彫刻“マリア・ドール”と犯人を捜すという、前巻と同じ趣向のミステリ風味の物語化と思いきや、そういったものは本当に最初のほうだけですね。犯人はすぐに分かってしまうのだけれど、その後の展開がいい。物体を透明に換える能力を持つ悪魔のアイテムとの知恵比べはとても面白いし、二転三転する物語は読者を飽きさせない。それと、2巻から顕著なのがキャラ立て。1巻では、どうにも薄味だったキャラクター達が活き活き動き出しましたね。これぞラノベの醍醐味じゃあないですか。