バッカーノ!1934 娑婆編―Alice In Jails

副社長と新人カメラマンは情報を得るためシカゴの街へ。奇妙な集団はヒューイの命令で大事に備えて密かにシカゴの街へ。破壊魔はルッソ・ファミリーに誘われ、ラッドの代わりにシカゴの街へ。研究者は会社があるのでシカゴの街へ。吸血鬼は友達の為にシカゴの街へ。曲者達が刑務所にいる間、一方のシカゴでは全土を揺るがす大事件が巻き起ころうとしていた。三百箇所に仕掛けられた爆発物。同時に併発した二百人以上の失踪事件。すべてが繋がり始める時、娑婆の空気を塗り替える者とは―。

1934は「獄中編」と「娑婆編」で相互補完して完結かと思ったら「完結編」があったとは迂闊。しかし、その構成では1931「鈍行編」「特急編」と同じだから構成にこだわる成田良悟がそんなことするわけなかったか。しかしまさかの上上下巻構成。やられたぞ!
さて、娑婆編はシカゴを舞台に異常者たちがバカ騒ぎというより殺し合い。バッカーノ!の魅力のひとつはバカ騒ぎだと思っているので、シリアスな展開が続くのも少々辛いな。それと、不死者に加えて出来損ないの異能者たちが跋扈してるんだけれども、どうにもキャラがいまひとつ。今回お気に入りはルネ嬢くらいかなあ? ラミアの面々も冲方丁のマルドゥックシリーズの稲生の殺し屋と比べちゃうとね。て、いやいや重要なキャラを忘れてましたよ! DD新聞社の副社長とキャロルちゃんだ。読んでいる間、若本規夫斎藤千和ヴォイスで楽しめましたよ。て、それは半分アニメ効果?
何はともあれ、バカップルが活躍してくれそうな完結編を買わねば。