[小林めぐみ

食卓にビールを〈6〉 (富士見ミステリー文庫)

文芸部所属の物理オタクな女子高生にして、カリスマ主婦を目指す主婦作家が、日常にコロンと転がった宇宙人から超科学技術体までほんわかケロっと片付けちゃう、大傑作ライトSFの新刊にして最終巻。て、あれ？　最終巻！　別に何か大きな謎があってたたむような話じゃなくて、女子高生だったり主婦だったりする主人公が、「少し不思議」をユーモラスにとんとん片付けてく短編集なので、続ければ続くのにい。掲載誌『ファンタジアバトルロイヤル』休刊で終わりだなんて悲しいな。またどこかで、このハイスペックな主人公の機転の利いたボケとツッコミが読める日を待ち望んでいます。
そういや、6巻は旦那がよく出ます。いやあ、夫婦かくありきみたいな。この夫婦の掛け合い最高だよ。最後に明かされる旦那の名前にくすっとしたり。あと、主人公あまりに可愛いんで、過去既刊の表紙を飾っとこう。て、1巻分がはまぞうに無いや。イラストの剣康之さんにも拍手！