宇宙兵ブルース

大学入学後SF研が無いと知って軽いショックを受け落胆し、福祉系のサークルに入ったら新勧から漂う恋人探しゲームに辟易したショックで止せばいいのに唯一の文芸サークルに入ってしまったが非モテへの茨の道の始まりでした。
まあ、そんなことはともかく『宇宙兵ブルース』の主人公ビルは無理やり軍隊に放り込まれて宇宙兵になっちゃうんですね。その後の展開? そりゃ皆さんご存知の『宇宙の戦士』やら「ファウンデーションシリーズ」のパロディーさながら、鬼教官にしごかれ、惑星全体を都市が覆った王都で暗躍し、流浪のはてにいっちょまえの兵隊が出来上がるってお話。
それにしても浅倉久志さんの訳文が素晴らしくて、すいすい読めちゃうというか読まされちゃう。どこか、田中哲弥の作品と同じ感覚ですね。もう、主人公は坂道を転がる石っころのように転げ落ちる様が爽快。しかし、どこかで違和感を感じ始めるんですよ。あの純朴な田舎の青年はどこに行ったのって。
そうそう、僕なんか『宇宙兵ブルース』の表紙や挿絵なんて上記の横山えいじ版しか知らなかったんですが、検索してみると以前の版では藤子・F・不二雄先生だったのですね。
□宇宙兵ブルース 口絵と挿絵より藤子・F・不二雄のイラスト
【情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明】さんの上記のエントリーに詳しいです。

近、ハヤカワSFやFTで色々と復刊されているのは嬉しいんだけど、オリジナル版と表紙や挿画を変えちゃうのはなんでなんでしょうねえ。
これも一回復刊された時